香りの舞い ~流れる水のように 燃える火のように 静かな大地のように 自由な風のように~

ジャワ舞踊やガムラン音楽に関すること、日々の気付きや学び、海外生活で見聞したこと、大好きな植物や動物に関してなどを、私が感じたことを気ままに、ゆるゆると書いていきます

「バティックと日本」展を終えて ~ バティック編(1)

 昨日は、舞踊について書きました。

今日は、バティック展でのお手伝いに関して書きますね。バティック展期間中も、少し書きましたけれども、終わってやっと時間ができたので、もう少し詳しく描きます。ちなみに、バティックとはインドネシアのろうけつ染めの布のことです。

舞踊のない28日、29日、1日、2日は急遽、販売の通訳をお手伝いすることになりました。インドネシアから、10以上もの工房が店を出していて、お客さんとのコミュニケーションを取るには、確かに通訳が必要なのですが、全然足りていなかったので。それで、最終日までお手伝いしてきました。通訳というより、販売もせざるを得なかったですけれども…。長時間の慣れない仕事でくたくたですが、楽しかったです。でも、販売って難しいですね…。

私がお手伝いしていたブースは、最高級のバティックを作る工房が出店していたところ。プカロンガンという、中部ジャワの北岸にあるバティックで有名な町の工房です。

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「Cahyoバティック工房のブース」photo by Kaori

一枚175万円のバティックには、びっくり仰天しました。値段ももちろんのこと、その超絶技法に…。写真ではわかりにくいかもしれませんが、アップしますね。

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「プカロンガンのBatik Cahyoの作品。両面で色が違います」photo by Kaori

一枚175万円の値段がついていたバティックです。強いライトが当たっている部分もあり、写真にとるのが難しかったです。このバティックは、表と裏の色が違うのです。これにはびっくりでした。普通、染めたら、裏まで色が染みてしまうはず。どうやって、表裏違う色で染めるのか、私も聞きましたし、何人ものお客さんにも聞かれました。オーナーのCahyoさんが説明してくれるのですが、いまいちよくわからず…。説明するのは難しいから、工房まで来て見なさいと言われました。ですので、行くつもりにしています。ここ1年ぐらいの新しいやり方のようです。作り上げるまで、15か月。ひとりの工員さんが、一人ですべて手作業でロウ付けをするのだそうです。ちなみに、ここの工房は、18歳から50歳ぐらいまでの150人ぐらいの女性工員がいらっしゃるとのこと。すごいです。

それにしても、手書きのすばらしさと言ったら。この細かさは信じられません。それに、両面から染めているので、1面を書いたら、裏面も全く同じようにロウ付けしていく必要があります。もう、神業としか思えない。

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「プカロンガンのBatik Cahyoの作品」photo by Kaori

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「プカロンガンのBatik Cahyoの作品」photo by Kaori

この点々の細かさが信じられません。もちろん、バックグラウンドの模様もすべて手描きです。気が遠くなるような作業ですね。綿の布なのですが、非常に手触りが良く、最高級のものを使用しているそうです。

 

もう一枚、175万円のバティックをアップしますね。こちらも両面で色が違います。

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「プカロンガンのBatik Cahyoの作品。両面で色が違います」photo by Kaori

アップにするとこんな感じ。

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「プカロンガンのBatik Cahyoの作品」photo by Kaori

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「プカロンガンのBatik Cahyoの作品」photo by Kaori

これもすごいですね。ちなみにこちらも素材は綿です。ジャカルタで買うともう少し安いそうですが、それでも150jutaルピア(日本円で120万円ぐらいでしょうか)で、ガンガン売れるのだそうです。主に、中華系の富裕層がコレクションとして買うのだそうです。

そして、次の作品も、175万円の値段が。でも本当は145万円の予定だったようです。

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「プカロンガンのBatik Cahyoの作品」photo by Kaori

ちょっと日本人好みの色ですかね。きれいなピンク色。何人も、足を止めてみていらっしゃいました。こちらは、アップの写真がないのですが、非常に細かかったです。それに、白地が多いって難しそうですね…。こちらも素材は綿です。

ここのバティック工房は、なんといっても色がとても綺麗でした。

 

そして、私がとても気に入ったバティック。145万円です。

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「プカロンガンのBatik Cahyoの作品」photo by Kaori

これは、4分の1の写真です。この絵が4つあるわけです。ちょっと写真ではわかりにくいですが、黄色も緑色もとても美しい作品でした。孔雀の部分の細かさには舌を巻きました。

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「プカロンガンのBatik Cahyoの作品」photo by Kaori

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「プカロンガンのBatik Cahyoの作品」photo by Kaori

どうしたら、こんなに細かくできるのでしょう。それも両側から全く同じように描かないと、だめになってしまうそうです。

そして亀甲の部分。これは、蜘蛛の巣なのだそうです。これも、手描きでは非常に難しいとのこと。

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「プカロンガンのBatik Cahyoの作品」photo by Kaori

そして花の部分も。

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「プカロンガンのBatik Cahyoの作品」photo by Kaori

ため息が出ますね…。こちらも綿素材です。

 

ちなみに、以下はジョグジャカルタの例なので、少し違いますが、こんな感じの道具で描いていきます。ロウを溶かして、右下にある細長い棒状の道具で描いていくのです。プカロンガンでは、道具の大きさも、ロウの種類も違うそうですが、参考までに。

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「バティック作成の道具」photo by Kaori


そして、このシルクのスカーフ。両面の色が違うものです。いくらだと思いますか?525,000円の値段がついていました!もうだんだん値段感覚がおかしくなってきます。

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「プカロンガンのBatik Cahyoの作品。シルクスカーフ。両面で色が違います」photo by Kaori

たくさん色違いがありました。もっと明るい色もありましたよ。


そして、私が気に入ったシルクのスカーフ。

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「プカロンガンのBatik Cahyoの作品。シルクスカーフ」photo by Kaori

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「プカロンガンのBatik Cahyoの作品。シルクスカーフ」photo by Kaori

これを実際にまとってみると、非常に上品で、センスが良いです。お値段は30万円。これは、片面からしかロウ付けをしていないので、多少安いのでしょう。

 

そして、店の背面にかけてあった布。写真では光線の関係であまりよくわかりませんが、本当に美しかったのです。素晴らしい色合いと、細かさ。綿素材です。

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こちらは、片面からしかロウ付けをしていないですし、背景も無地なので、かなりお値段が下がって、21万円。100万円以上する布を見た後だと、「あら、安い。」と思ってしまいますよね。怖い…。

アップも数枚載せますね。

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「プカロンガンのBatik Cahyoの作品」photo by Kaori

 

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「プカロンガンのBatik Cahyoの作品」photo by Kaori

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「プカロンガンのBatik Cahyoの作品」photo by Kaori

 



そして、私がとても気に入った布

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「プカロンガンのBatik Cahyoの作品」photo by Kaori

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「プカロンガンのBatik Cahyoの作品」photo by Kaori

これを巻いてみると、本当にかっこいいんです。そして、模様の細かさも、鮮やかさも一級品。21万円…。

 

色違いはこちら。

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「プカロンガンのBatik Cahyoの作品」photo by Kaori

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「プカロンガンのBatik Cahyoの作品」photo by Kaori

 

 

今日は、私がお手伝いさせていただいていたブースのプカロンガンのバティックをご紹介いたしました。私は、スラカルタジョグジャカルタに長く住んでいたのですが、そこのバティックとは全然違う図柄と色彩のプカロンガンバティックに興味津々です。

ちなみに、オーナーのCahyoさんはこんな方です。

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「Cahyoさん」photo by Kaori

ちょっと強面ですが、笑うとかわいい。親しみやすい方です。インドネシアでは有名なバティック作家なのだそうです。ちなみに、彼がすべてのデザインを手掛けています。

 

バティック展シリーズは、まだ続くかもしれません。

 

読んでくださってありがとうございました。

あなたにとって素晴らしい一日となりますように。

 

<今日の植物(庭の植物シリーズ)>

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「ダリアの花が綺麗に咲きました」photo by Kaori