香りの舞い ~流れる水のように 燃える火のように 静かな大地のように 自由な風のように~

ジャワ舞踊やガムラン音楽に関すること、日々の気付きや学び、海外生活で見聞したこと、大好きな植物や動物に関してなどを、私が感じたことを気ままに、ゆるゆると書いていきます

みんなからのギフトを受け取り損ねていた!~ガムラングループ・ランバンサリとの共演時に気付いたこと

2023年7月2日(日)15時から、愛知県小牧市味岡市民センターにて、こまき市民文化財団主催の「青銅楽曲ガムラン集団ランバンサリ~ジャワのガムランと舞踊」に舞踊で出演させていただいた。

舞踊の演目は仮面舞踊トペン・グヌンサリ。ラドラン・グヌンサリという曲を使う方のバージョンの10分弱の踊り。踊った後に、3分ぐらいの、座ってできるジャワ舞踊の動きのワークショップもさせていただいた。

コンサート全体でも、ジャワガムランをあまり聞いたことがない方たちに向けて考えられた参加型のコンサート。短いガムランワークショップも行われ、節目の楽器がなる時に、お客さんに手拍子をうってもらい、ガムランの曲の成り立ちが感じられるようなプログラムでした。

お客さんにもとても喜んでもらえたと感じます。

また、生演奏で踊れて、私は非常に楽しかった。やはり、ランバンサリの方々の演奏は素晴らしい。そして、樋口さんの太鼓が、ものすごく私の踊りをサポートしてくれる。私が踊り方を少し変えると、瞬時に太鼓が変化するのもすごすぎる!

ジャワ舞踊スラカルタ様式男性優型舞踊トペン・グヌンサリ by岡戸香里、演奏byランバンサリ 2023年7月2日

ジャワ舞踊を踊ってみよう!ワークショップ 2023年7月2日

愛知県ということで、父や知り合いが何人か見に来てくれた。以前一緒にガムラン練習をしていた方々や、私がガムランを教えている方、私の大事な友人が娘さん(中学生ぐらいかな)と一緒に来てくれたのも嬉しかった。

今回、私の大事な友人と娘さんのおかげで、私は大きな気づきをもらったような気がする。

彼らはすごく感動してくれたよう。終演後会うと、開口一番「素晴らしかった!人間じゃなかった!」

娘さんは、私が踊っているとき、「本当に神様が踊っているみたいで、途中視線が合わせられなかった」らしい。

二人とも、人外のものの存在感を普通に感じる敏感な方たち。

 

この友人(しんちゃん)も、この日のことをブログに書いてくれているので、リンクを貼っておく。

 

不思議事件簿②家の中で歩く者 - わたしからあなたへ

 

相変わらず、不思議な経験の多い人だ。このリンクの記事の最後の方に、公演を見に来てくれた感想が書かれている。

とても素晴らしいブログなので、他の記事も是非読んでみてください。

 

さて、元に戻ると、このような感想をもらって、とても光栄で、有難く思った。

初めて会った、初めて私の踊りを見てくれた女の子が、うそがなく、そう感じてくれたことで、とても素直に受け取れた。

 

でも、そこではたと気が付いてしまった!!

実は、これまでも「神様が踊っているみたい」という感想を、いろんな人から、しばしばもらっていたのだけれども、無意識のうちに本気で受け取ってこなかったのだと。そのほかの誉め言葉も同じように受け取ってなかったかも…。

私は、自信はあっても、自己肯定感が低い。というか、自分に厳しい。自分に完璧を求める。その分謙虚であれるともいえるけれども、いろんな人に、そのような素晴らしい感想をもらっても、私自身が納得できてなかったら、「私が神なんて、何かの比喩かしら?私そんなに素晴らしくないけどな。お世辞かしら?」などと、その誉め言葉から逃げてたように思う。それに気づいて、自分でも驚愕してしまった。自分に受け取るのを許していなかったというか…。

 

確かに、私が踊っていないのだから、そりゃあ神しかないよね。そこには、踊っている「私」はおらず、踊りだけしかないのだから。

実は、その4日前の東京でのアーティスト、すぎやまたくさやんとのコラボの時も、彼の友人が、スタッフだけに短時間ライブ配信されていた踊りの動画を見て、「あ、この人の中に誰もいない!」と感じて、飛んできて途中から見てくれたのだ。そう、踊っている時に私はいない。(というか、いつも私はいないともいえる。何にもない。)

 

(私はいないとはいえ…)謙虚であることは、芸術に携わるものをして、とても重要だと感じる。なぜなら、謙虚じゃない人のもの(踊りでも、音楽でも、絵でも、なんでも)は、気持ち悪くて見ていられないから。(それも起こることだと言ってしまえばそれまでなのだが…。)なので、慢心はしないけれども、誉め言葉は、これからはオープンに素直に感謝と共に受け取ろうと思った。

 

これは、みんなからのギフトだ。そして、全体へのギフトともいえる。これまで、どれだけ素直じゃなかったんだろうと自分でもびっくりする。受け取り損ねていたわ…。

 

最近、ずっと体が軽い。因果関係なんて存在しないから、「なぜか」なんかないけれども、(物語として考えるなら、思い当たることはいっぱいあるけれども)、身体を構成する分子(?)が、ばらけてきているというか、ほどけてきているような感覚。間のスペースが広がったような。たまに体がないんじゃないかと思うくらい。それが普段の生活でずっと続いている。身体が透明で、光に満ちている感覚。丹田あたりなんて、どこまでもどこまでも広がり過ぎちゃって収拾がつかない感じ。だから何というわけではないけれども、非常に自由に感じ、歓びを感じる。ますますオープンに、楽になってきている。そして、ますます踊りやすくなってきている。

 

ありがたいばかりです。

終演後の写真 2023年7月2日 小牧市味岡文化センターにて

 

読んでくださってありがとうございました。

皆さまにとって素敵な一日になりますように。