いつも読んでくださってありがとうございます。
昨日は、スラカルタのマンクヌガラン王宮のバティックについて書きました。
今日は、ジョグジャカルタのパクアラマン王宮のバティックについて、少し書こうと思います。
その前に、ジャワの王家について少し
もともとひとつの王家だったのですが、1755年にスラカルタのカスナナン(ススフナン)家とジョグジャカルタのスルタン(カスルタナン)家に分かれました。さらに、1757年にスラカルタではマンクヌゴロ(マンクヌガラン)家が、そして1813年には、ジョグジャカルタではパクアラム(パクアラマン)家がわかれ出ました。その頃、ジャワはオランダの植民地でした。4つに分かれたのはオランダの画策ともいわれています、王家といえども、政治的権力はなく、文化によって、その王権の正統性を争ったので、それぞれの王家は、それぞれ特徴のある文化を発展させてきました。
さて、パクアラマン王宮のバティックです。私は、パクアラマン王宮には、あまり出入りをしていなかったので、あまり詳しくないですが、「バティックと日本」展で得た情報を基に書きますね。おまけに、写真もあまり撮っていない…。写真を撮っている部分で書きます。
以下は8神の描かれたバティックです。Asthabrataと呼ばれます。Asthaは8、Brataは自身を律する行動のことを指すそうです。平穏で、幸せで、繁栄する人生を送るために8神によって教えられた自らを律する行動のことです。
まず、一枚目は、Batara Indra インドラ神(帝釈天)、Batara Yama ヤマ神(焔魔天)、Batara Bayu バユ神(風天)、Batara Wisnu ウィスヌ神が描かれています。
二枚目は、Batara Surya スルヤ神(日天)、Batara Candra チャンドラ神(月天)、Batara Brama ブラマ神(梵天でしょうか?火天かもしれません)、Batara Baruna バルナ神(水天)が描かれています。気を付けていなかったので、ブラマ神が切れてしまっていますが悪しからず…。
これらの8神からインスピレーションを受けてモチーフにしたバティックも展示されていました。あまり写真を撮っている時間がなかったのですが、少しご紹介しますね。
ちなみに、白い布のかかった台に乗っているのは、バティックのロウ付けに使われる道具です。火でロウを溶かして、使います。最近は電気もよく使われています。
まず、後ろ側の左側の白っぽいバティックは、ウィスヌ神をモチーフにしたもの。Wisnu Mamujaというモチーフだそうです。Mamujaは、崇拝という意味だそう。香炉などがモチーフに使われていますね。精神性と敬虔さを大切にすることが表されているそう。
その右側の黒っぽいバティックは、ブラマ神をモチーフにしたもの。Brama Sembadaというモチーフだそうです。ブラマ神の勇敢さを表すモチーフだそう。
以下は、インドラ神をモチーフにしたもの。Indra Widagdaと呼ばれるそうです。Widagdaは賢いという意味。地球に白鳥の羽でできたペンが刺さっていて、その上に王冠があるモチーフだそう。これが、インドラ神が文学者たちの王であるとともに、望むものには、深遠な知識への理解を与え続けていることを表しているとのこと。地球のところにPAの文字が見えますね。Paku Alamのことですね。
次は、スルヤ神のモチーフ
Surya Mahyarjaという名前のモチーフ。Mahya は貴族、Arjaは繁栄を表す。(と書かれているけど、ちゃんと合っているのかは未確認。)ひまわりの花がモチーフになっているそう。また、スルヤ神の好きな金貨の形と色も表すとのことである。正しい行いで豊かになることを意識させるものになっている。
他にもいろいろありましたが、写真が撮れませんでした~。残念。
でも、バティックの布にはいろんな意味や祈りが込められているのだなぁと、感心しました。
今日はここまでにしますね。
「バティックと日本」展シリーズもここまでとします。
読んでくださってありがとうございます。
あなたにとって素晴らしい一日となりますように。
<今日の植物(出先の植物シリーズ)>