香りの舞い ~流れる水のように 燃える火のように 静かな大地のように 自由な風のように~

ジャワ舞踊やガムラン音楽に関すること、日々の気付きや学び、海外生活で見聞したこと、大好きな植物や動物に関してなどを、私が感じたことを気ままに、ゆるゆると書いていきます

ジャワ暦の正月

いつもよんでくださってありがとうございます。

 

今日はジャワ暦のお正月です。

1952年のお正月だそう。Suraの月の一日です。

というわけで、ジャワでは今日は祭日。

明けましておめでとうございます。

 

私は、ジャワにいる時は、大晦日のマンクヌガラン王宮の行事に参加させていただくことが多かったです。最後に参加したのは2015年の10月13日から14日にかけて。

 

ちなみに、下の写真のような格好で参加します。

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「ジャワ暦大晦日の王宮行事に参加した時の正装」

首からかけているのは、サミール(samir)と呼び、王家に仕える人がかけるもの。王宮での行事に正式に参加している人は、王族以外はみんなかけていると思います。マンクヌガラン王宮では、マンクヌガランのシンボルカラーであるパレアノム(Pareanom:若いニガウリ:緑と黄色で象徴される)が使われます。

2015年に参加した時は、お手伝いもしたので、首からジャスミンの首飾りをかけました。魔よけの意味もあると思います。

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「ジャワ暦大晦日の王宮行事に参加した時の正装」

下に巻いているカインは、王族以外は、パラン柄(斜め線が基調のバティックの柄)は、王宮の行事ではまとえないので、それ以外の柄を選んでいます。

頭にはBangun tulakのサングルを付けています。

 

その時に私のFacebookに投稿した記事があるので、下に貼り付けますね。

 

Facebook 2015年10月14日の記事―

今日はジャワの新年で、祭日です。昨夜はソロにあるマンクヌガラン王宮での毎年恒例の大晦日行事Kirab malam 1 suraに参加しました。ジャワの正装(上着は黒)をし、王家の宝物(霊的な力があるとされている)を先頭に、王宮の周りをゆっくりと、静粛に(一言もしゃべらずに)一周するというもの。今年は、いくつかあるそれぞれの宝物の周りでお香をたきながら行進することになり、人員が足りないということで、宝物の横で歩き、お香をつぎ足すというお手伝いをさせていただきました。以前何度か参加させていただいたときは、後ろの方で歩いたのですが、今回は初めて宝物のすぐ近くを歩き、以前とは違ってなかなか面白い経験でした。偶然か、何かの手違いか、それとも何かに導かれたのか、本当は4番目の宝物とともに歩くことになっていたのが、先頭の宝物とともに歩くことになりました。夜の7時ごろ、プンドポの下段、南側で整列して待っていると、宝物が運ばれて出てきて、そのあとから出てきた王様のあいさつの後、いよいよ出発です。先頭の宝物は長い槍のようなものが黄色の袋に包まれ、2人の男性によって運ばれていました。その両側に、お香をたく炉を入れた松明のようなものを持った男性4人、お香をつぎ足す女性が4人、そのさらに外側に槍を持った男性の列、その外側にボーイスカウトガールスカウトらしき若者たちが歩き、観客が列の中に入らないようにしていました。宝物の前には先導の王族の男性、宝物の後ろには王女さまを含む王族の方々何人かが歩いていました。基本的にはだしで歩くのですが、今年は履物を履いて歩く人も多く見かけました。でも王女様は裸足でした。私も裸足で歩いたのですが、アスファルトの道路とはいえ、小石なども落ちているので、結構足が痛かったです。さっさと歩けば15分ぐらいの距離だと思うのですが、ゆっくり歩くので、1時間強かかりました。通り道は、観客で埋め尽くされていて、まだまだ興味のある人が多いのだと感じました。ご利益があると信じられているからかもしれません。(ちなみに、行列が通った後、王宮の周りを7周するとご利益があるとかで、歩いている人たちもよく見かけます。) お香をつぎ足すのは、初めのうちは良かったのですが、全然お香が足りず、後半はほとんどお香の煙が出ていなかったかも。その辺は、あまり考えて準備されていないです。やはりこちらはゆるい感じですね。実は、私も香炉を手にもって歩くという予定だったのですが、香炉も足りず、結局、お香をつぎ足す係になったという経緯があるので、その辺もいつものことながらゆるいなぁと感じました。それが良いところでもあるのですけれども。
その後、王宮のプンドポで出てきたご飯を食べながら待っていると、王族の方たちが、何かの入った小袋を撒きます。それは奪い合いになるので、今回は遠くから見ているのみで、何を投げていたのか確認しませんでしたが、以前は、花びらや香草が入っていたものだったとの記憶があります。お金が入っていることもあるそう。
この日は、普段は王宮に入ってこない人たちも多く入ってきます。何かを恵んでくれと言われたりしてちょっとびっくりしました。また、私が首からかけていたジャスミンの花輪をくれといわれたり。人と話しているときに急に言われたので、思わず断ってしまいましたが、差し上げればよかったかな…。きっと、ご利益があると思ったのでしょうね…。
夜中12時から1時まで瞑想があるということで、これにも参加しました。知り合いの王族の方々が誘ってくださったので、王族の方々と中(普段はいろんな宝物が展示されている部屋)で瞑想をさせていただきました。でもジャワの正装での瞑想は、床に座っているのも楽ではないので結構きつい…。12時始まりですが、11時半にはみんな場所について準備をします。マイクを使っての瞑想の始まりを伝える長いジャワ語の放送の後、東側の部屋から重要な宝物がひとつひとつ(棒状のようなものや太鼓のようなものがありました。すべて布で包まれているのではっきりしませんが…。)部屋の中央に運び出されて、火の明かりが付けられ、電気が消されていよいよ瞑想の始まりです。疲れていたこともあって、半分ぐらい意識が飛んでいた(寝ていた?)のですが、起きているのと寝ている意識の間で行ったり来たりしている感じでした。火の明かりもついたり消えたりしている感じだったので、火が付くとハッと起きたり。半分寝ている感じだったので定かではありませんが、上の方に緑の光の玉がいくつか見えたり、周りにたくさんの人がいるような感じがしたりしていました。(ちなみに、私は、剣などの展示がしてある二つのガラスの棚の間に座っていたので、周りにそんなに人は多くありませんでした。)1時間は結構あっという間でした。蚊も多くて、途中でかゆくて気が付いたり、なんだか、雑念ばかりで終わってしまったような気がした瞑想でしたが、終わってみるとすっきりしたような感じで不思議でした。瞑想の後、宝物をひとつひとつ東側の部屋に持ち出します。最後に残った長い棒状のものは、先端が少し平たくなっているのですが、その宝物を運ぶ人が、その部分を座っている人たちの上に掲げ、掲げられた方向に座っている人たちは、みんな手を合わせていました。
終わってみると、日本の文化にも共通する部分の多い行事だったと感じます。参加させていただけて光栄です。

ー記事抜粋終り―

 

ちなみに、行列で歩いて、王宮に戻ってきた時は、王宮のプンドポはこんな感じでごった返していました。

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「ジャワ暦の大晦日、マンクヌガラン王宮にて」

 

 

そんなわけで、昨夜もマンクヌガラン王宮では、恒例の行列が行われたようです。

これまで、自身で参加したので、行事の写真を撮ったことがなかったのですが、昨夜、私の友人が現地から写真を送ってきてくれたので、拝借して掲載しますね。

暗いのでちょっとボケボケですけれども、悪しからず。

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「今年のマンクヌガラン王宮のKirab malam 1 suraの様子」

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「今年のマンクヌガラン王宮のKirab malam 1 suraの様子」

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「今年のマンクヌガラン王宮のKirab malam 1 suraの様子」

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「今年のマンクヌガラン王宮のKirab malam 1 suraの様子」

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「今年のマンクヌガラン王宮のKirab malam 1 suraの様子」

 

ちなみに、ソロのもう一つの王宮、カスナナン王宮は、今夜、歩くのだそうです。聖なる白い牛の後について、牛のいくままに歩いていきます。私は見たことしかないですが、かなり長い間歩くはず。私が見た時は、見るのも大変なほどすごい人出でした。最近は王家にいろいろ問題が多くて揉めているようなので、その辺りの影響も大きいのでしょうが、どんな感じになるのでしょうね。どちらにしろ、カスナナン王宮の行列も、とても興味深いですよ。


新年にあたって、今年も素晴らしい年になりますように。世界が平安で、みんなが豊かでありますように。無駄な争いが起きず、仲良く暮らせますように。

 

読んでくださって、ありがとうございました。

あなたにとって素敵な一日となりますように。