いつも読んでくださってありがとうございます。
今回は、今年の夏にジャワに滞在した時の記録の続きです。
前回、鉄のガムランを中心に作るガムラン工房のお話をしました。
以下からお読みいただけます。
ガムラン製作工房訪問(ジャワにて)(1) 鉄のガムランなど - 香りの舞い ~流れる水のように 燃える火のように 静かな大地のように 自由な風のように~
鉄のガムランを中心に制作している工房の後は、青銅のガムランを製作しているところで
これまで何度か見たことはありましたが、青銅を火で熱し
少しお話しした後、裏で、トンカントンカンと、ガムランを作っている音がしたので、製作過程を少し見せていただきました。
ちょうど作っていたのは、クンプールです。
暑い中、火を使っての作業です。青銅を火で熱しています。
十分に熱せられた青銅を取り出し、暑くて柔らかいうちに、まわしながら叩いて徐々に成型していきます。この時は4人で叩いていましたが、それぞれ、違う音がして、トン、テン、タン、コンのように、音が響いていきます。
青銅が冷たくなって色が変わってきたら、また火の中へ入れ、そこに空気を送って火を大きくして、青銅を熱します。
そして、また、真っ赤になった青銅を取り出します。
そして、成型する形によっては、一人で叩くときもあります。
これらを何度も何度も繰り返します。
大分、形ができてきました。
こんな迫力ある製作過程を見せていただき感謝あるのみです。
こうやって、魂のこもった楽器ができていくのですね。
また、店の方には、Rebabや、ガムラン楽器に使う紐類やばちなども売られていました。
素敵な彫刻のあるグンデルも置かれていました。
そして、家の窓の上にも、ルバブやボナンの形の装飾が!
貴重なガムラン製作過程を見せてもらえ、とても素敵な訪問になりました。
感謝です。
実は、私もガドンという、小さいセットの青銅のガムランを持っています。まだ、ソロに置きっぱなしですけれども…。そのガムランのほとんどは、Tentremさんという方の工房で作られた、とてもクオリティの高いもの。Tentremさんは、今回行った地域とはまた別の場所でガムランを製作されていました。彼は数年前に亡くなられて、とても残念です。その工房も、続いていくと良いのですけれどもね。
私は、2003年から2006年にかけて、徐々に楽器をそろえたのですが、今は本当に高くなって、びっくりです。もちろん、ジャワの物価もかなり上がったのですが、ガムランは、それ以上に高騰しています。特に、青銅を使う楽器は、私が買った時の少なくとも4倍はしているかも。あの時でも、すでに値段が上がり始めていたので、もっと上がる前にと、急いで、無理をしてでもそろえました。とても気に入っている楽器なのですが、いまだに日本に持ち帰れていないですね…。場所の問題もあるし。もっとも、2年ぐらい前まで、ジャワにいることが多かったので、それはそれでよかったのですが、これから、どうするか考えよう。私の楽器が活躍する機会が増えると良いなぁ。
読んでくださってありがとうございました。
あなたにとって素敵な一日となりますように。