断食月
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私が住んでいたジャワでは、イスラム教徒が大多数を占めるので、大勢の方が断食をしています。
私は、おなかがすくと機嫌が悪くなったり、手が震えたりするので、断食をトライしたことはありませんが、断食はすっきりするらしいですね。やってみたい気もするのですが、なかなか意志が弱く…。
ジャワでイスラム教徒の方は、断食をされない方もたくさんいらっしゃいますが、多くの方がされています。最近、ジャワでのイスラム情勢も変わってきて、以前に比べて熱心になってきたのではないかと感じます。
だいたいみんな朝のお祈り前(4時半ぐらい)までに、サウールと呼ばれる朝食を食べたり飲んだりしないと、その日は日没まで、何も飲むことも食べることもできないので、3時や3時半ごろに起きて、食べていらっしゃるようです。たまに、寝坊して食べられなかったという話も聞きますが、その場合でも、日没まで飲食はしないそうです。
ジャワは暑いので、食べないのはまだしも、何も飲めないのはとてもきついだろうなと思っていつも見ています。でも、結構平気で、日常通り、バドミントンなどの運動も行い、普通に活動している人が私の周りでは多かったですね。芸術大学にいた時は、先生たちの方が学生たちより元気で、学生たちがぐったりしていても、先生たちは平気という状況をよく見かけました。舞踊やガムラン楽器の個人レッスンも、私はかなりの数やっていたのですが、断食月でも、先生たちは個人レッスンをいつもと変わりなく教えてくれていましたね。私はレッスン中、水を飲ませてもらっていましたが、先生方は「どうぞどうぞ」といつも言ってくれていました。それぞれの信条や在り方が尊重されているのですね。
それにしても、断食ってすごいなぁと思っていつも見ていました。
そして、夜は毎晩タルウェという、お祈りの集会がモスクであるので、その後の8時半ごろからが活動の時間。その時間から、リハーサルや、ガムランや舞踊のコンサート形式の最終試験なども、普通にやっていましたね。
ガムランのリハーサルなど、夜中の12時までやって、それで3時半に起きるなんて、超人ですよね。
学生たちは、私がいた頃は、結構甘く断食をやっている子も多く、午後3時ぐらいになると「ああ、今日はもう耐えられないから断食はやめ!」となる子もいました。「それでもいいんだ」とすごく印象に残って覚えています。
旅行中の人、病人、生理中の女性(多分妊娠中や授乳中の女性もでしょうね)などは、断食はしなくてもよいようですが、まじめの人は、後でその分、個人的に断食したら、モスクに寄付を行ったりするそうです。
王宮では、ガムランの音を21日目まで鳴らせないので、ガムランを使った練習や上演はすべて休みになっていました。そして、録音の音源を使った舞踊練習なども、いつもより早めに初めて早めに終わり、断食明けの時間に食べ物や飲み物にありつけるように配慮されていました。
それでも、やはり工場などで働いている人の中では、倒れる人も出てきて、生産性は落ちるようですね。私がジョグジャカルタで一緒に働いていたNGOの職員たちも、一応5時まで就業時間でしたが、断食月中は、4時を過ぎると三々五々いなくなっていましたね。断食明けの準備があるので、その辺りは許されるようです。そして、ラマダン明けの大祭に向けてボーナスなどもでるよう。また、コメや油、砂糖なども職場などから支給されているのを見ました。私の仕事場だったNGOの事務所でも、近所の人々を招いての断食明けの食事会も行い、近所の方々にも、コメや油、砂糖などを配っていました。そういうことが、ジャワではとても重要だと感じます。
断食月中は、確かに仕事のペースは落ちましたけれど、人生、仕事だけではないですものね。そういう面が尊重されるのは素晴らしいと思います。
断食中は、みんなで集まっての断食明けの食事会が多く行われ、絆が強くなる機会でもありますね。イスラム教徒でなくても、食事会には招待されます。
ただ、ラマダン明けの大祭に向けて、お金が入用な時期でもあるので、治安が悪くなるのがちょっと残念です。
この断食月が滞りなく過ぎて、みんな楽しいラマダン明け大祭が迎えられますように。
今日はなんだか眠くて、あまり頭がまわっていません。
なんだか箇条書きに書いている感じ?
ということで、今日はこんなところで。
読んでくださってありがとうございました。
あなたにとって素敵な一日となりますように。
<今日の植物(家の植物シリーズ)>